去る9月、ウクライナの首都キーウを再訪した。この5カ月で2度目となる。

 今回は、戦争犯罪の調査をした前回と違い、ヤルタ欧州戦略(YES)会議に出席するためだった。もう20回を数え、ゼレンスキー大統領を含め、世界各地の元首クラス、軍人、知識人が集う伝統ある会議だが、その周辺では悲観的な論調が目立った。

 無理もない。本格侵攻開始から2年半が過ぎ、ウクラ...