高野聖やのぼりを担いで練り歩く喜多八幡宮の氏子ら=大田市大田町
高野聖やのぼりを担いで練り歩く喜多八幡宮の氏子ら=大田市大田町

 大田市大田町の喜多八幡宮と鶴岡八幡宮でこのほど、例大祭があり、中世に高野山の僧侶が布教で各地を巡った高野聖(ひじり)の姿を再現した行列が町内を練り歩いた。

 「大田両八幡宮の祭礼風流」として、島根県の無形民俗文化財に指定されている。両八幡宮で氏子らが金の玉や羽根で飾りつけた高野聖やのぼり、みこしを担ぎ、数十人の行列で町内をを練り歩く。

高野聖やみこしを担いで街路を歩く喜多八幡宮の氏子や子どもたち=大田市大田町


 鶴岡八幡宮では、地元の小学生30人が子どもみこしで加わり、町内の約3キロを巡った。喜多八幡宮でもおはやしを鳴らしながら、高さ4メートル、重さが30キロ以上もあるのぼりを背負い、時代絵巻を再現した。

 鶴岡八幡宮の総代、朝倉光彦さん(81)は「お宮も、その伝統行事も残すのが大変な時代だが、力を合わせて後世に伝えていきたい」と話した。(勝部浩文)