機械を使って収穫されるハトムギ=出雲市斐川町中洲
機械を使って収穫されるハトムギ=出雲市斐川町中洲

 【出雲】出雲市斐川町で栽培されるハトムギの刈り取りが最盛期を迎えている。硬く茶色になった実を機械で収穫し、ハトムギ茶や化粧水などに加工して販売される。

 JAしまね斐川地区本部によると、斐川町では10の法人・個人が46ヘクタールで栽培する。西日本では最大の産地として知られる。

 同町沖洲の農事組合法人おきす(森脇康博代表理事)では2006年からハトムギを栽培し、今年は倒れにくく、茎数が多くて収穫も多い品種「あきしずく」を16ヘクタールで育てた。6月に種をまき、15日からコンバインを使って収穫を始めた。

 同法人の福島昇企画部長(61)によると、今年は病気の被害や台風による倒伏が少なかったため「例年に比べて品質の良いハトムギが収穫できた」という。刈り取り後は乾燥し、ごみを取り除き出荷する。

 ハトムギはイネ科の植物。茶や菓子に加工されるほか、殻を取った実は「ヨクイニン」と呼ばれ、化粧水に使われている。(佐藤一司)