第七章 変遷・大坂の陣

「真田信繁(のぶしげ)殿か……」

 宗是は声をかけてきた男をまじまじと見つめた。二十年近くが過ぎ去り、昔の面影はない。

 信繁の父・真田昌幸(まさゆき)は武田...