連日の猛暑で熱中症予防の重要性が高まり、大手飲料メーカーが真夏の体調管理に適した水分補給飲料を発売するなど対応が本格化している。暑さに東京五輪のテレビ観戦に伴う特需が重なるとみて、ビールや炭酸水を増産する動きも目立つ。
アサヒ飲料は27日、乳酸菌を配合したペットボトル入りの清涼飲料水「からだ想いの補水生活」を全国で発売した。小学校に熱中症予防の冊子を20万部配るなど啓発活動にも力を入れている。
アサヒビールは家での東京五輪観戦を想定し、スナック菓子同封のスーパードライ6缶パックの販売を20日開始した。五輪開幕前には、新型コロナウイルス流行を踏まえてアサヒ側が大会組織委員会へ酒類提供を見送るように提言した。会場での販売ではなく、家庭向けを重視する。
サントリー食品インターナショナルの天然水スパークリングのシリーズは7、8月に前年を超える出荷を見込む。「猛暑や家飲み需要で炭酸水が売れている」と広報担当者。外出時の水分摂取のほか、家でお酒を割る目的での購入も多い。
キリンビバレッジの熱中症対策飲料は先週、前年の同時期に比べて販売が9割伸びた。キリンビールは「欠品を出さないようにする」として「一番搾り」の缶を8月に7割増産する。サッポロビールも8月の缶ビール生産を増やす計画だ。
大塚製薬は北信越5県を中心に開催する全国高校総合体育大会(インターハイ)の参加選手に「ポカリスエット」の粉末を提供する。同社関係者は「運動時の熱中症が懸念される。水分補給が重要だ」と強調した。












