しまね海洋館アクアス(浜田市・江津市)で2024年7月に生まれた雌のシロイルカが8日、報道陣に公開された。誕生の10日後に母のアーリャが命を落としたものの、順調に成長している姿を見せた。
8日時点で体長1メートル87センチ、体重120キロ。約6カ月で25センチ、65キロ増えた。体色はグレーで、成長につれて脱皮し白くなるという。
この日は報道陣が見守る中、飼育員お手製の哺(ほ)乳器に吸い付いて、海獣専用のミルクに魚のすり身などを入れた特製ドリンクを飲み、ニシンやシシャモをパクパクと食べていた。頭をなでるとじゃれ合うようなしぐさも。三島有紀獣医師(51)によると、波を立てて勢いよく泳ぎ、ボールを鼻先でつついたり、隣のプールで暮らす24年6月に生まれた雄の子イルカとゲート越しに顔を合わせたりするような姿もみられるという。
2月から餌を魚のみにする予定といい、「少しずつ安心して見守ることができるようになった。アーリャが残した命のバトンをつなぐ」と力を込めた。
一般公開はほかのイルカに慣れる必要があるため未定。アンナの子イルカも含めた2頭の名前は、公募も含めて検討中という。
(宮廻裕樹)