全国主要漁港の2024年の漁獲ランキングがまとまった。山陰両県では境漁港(境港市)の水揚げ量が前年比5%増の12万5654トンで2年連続3位、浜田漁港(浜田市)が1%増の1万571トンで前年と同じ22位だった。水揚げ金額は境漁港が2%減の239億3920万2千円で前年の5位から4位に上がり、浜田漁港は3%減の36億5381万6千円で、前年と同じ22位だった。

 ランキングは、青森県八戸市が集計した主要漁港の調査値を基に、境港水産振興協会(境港市)が集計してまとめた。

 境漁港は主力の巻き網漁が堅調で、魚種別ではマイワシが全体の42・5%を占める5万3406トン(前年比17%増)で、続くサバが33・32%で4万1872トン(21・8%増)だった。全国一の水揚げ量があるベニズワイガニが5148トン(10・3%減)だったほか、アジが7633トン(13・3%減)、ブリ類は4856トン(14・2%減)などとなった。

 マイワシやサバの平均単価が低下傾向となった一方、クロマグロや松葉ガニが高値で取引されたことなどもあり、水揚げ金額は前年比微減でとどまった。

 浜田漁港の水揚げ金額は、ノドグロやカレイ類が好調だった沖合底引き網漁が増加する一方、アジやサバを中心とした巻き網漁が地元漁船の落ち込みなどで約9千万円減となり、押し下げた。

 水揚げ量の全国1位は、前年に続いて釧路(北海道)で17万3659トン。2位も前年同様に銚子(千葉県)で14万6548トンだった。金額の1位は前年2位の博多(福岡県)で455億2903万円、2位は前年1位だった焼津(静岡県)の433億2575万円だった。(松本稔史、吉田雅史)