7月は印象的なシーンのめじろ押しでした。中でも11日の出来事について書き留めておきます。
愛知県豊田市にあり、2019年ラグビーワールドカップの会場になった約4万5千人収容の豊田スタジアムで、市内在住の2千人を招待し、映画完成前の初号試写会と、miwaさんが歌う主題歌「神無|KANNA|」の手拍子レコーディングを実施しました。
実は豊田市は映画には登場しないものの、8月に発売する原作小説の中で描かれている特別な街です。豊田で奏でてもらった手拍子は映画で実際に音源としても使用します。
来場したこどもたちや親御さんを見ていると、主題歌「神無|KANNA|」を口ずさむ姿や、カンナさながらに走り回る様子、涙を浮かべながら観賞いただけている光景が目に映りました。その刹那、「さまざまな評価があるだろうけれど、努力を重ね、歩んできた道筋は決して間違いではなかった」というアンサーをいただけて、汗か涙か分からない熱いものがあふれていました。
前にもコラムで記したように「心からの喜び」を感じられる瞬間はほんの一瞬です。でも、そのほんの一瞬が人生を変えるほどの歓喜を与え、成長させてくれるのもまた事実です。
イベントが終盤に差し掛かった頃だったでしょうか、miwaさんのデビュー前から一貫して担当されているSony Music Labelsの音楽プロデューサー吉竹さんから思いがけない言葉を掛けていただいたんです。miwaさんにはサプライズで代表曲「ヒカリヘ」を熱唱いただきました。吉竹さんはわれわれが会社設立時、状況が似ていたことから励みにしていたドラマ『リッチマン、プアウーマン』(主題歌「ヒカリヘ」)の存在を覚えてくれていました。「ヒカリヘは、あなたたちへのプレゼントでもあるんだよ」。しばらく武者震いが止まりませんでした。
大変なことの方が圧倒的に多い中でも、一念発起し、努力の道をたどっていけば、いつかこのようなご褒美をいただける瞬間が来る。そして、このようなご縁を生み続ける映画『神在月のこども』をとても誇らしく思えた瞬間でもありました。夢がかなうまで、あとちょんぼし。応援よろしくたのんますけんね!
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みしま・てっぺい 『神在月のこども』企画・プロデューサー・ロケーション監督。1979年、松江市出身。cretica universal(クリティカ・ユニバーサル)では映画、漫画、テーマパークなどさまざまなシーンで企画・プロデュースを担当。
クラウドファンディング 今秋公開に向け展開
映画「神在月のこども」の今秋公開に向けて、制作を担う「神在月のこども製作御縁会」がインターネットで資金を募るクラウドファンディングを展開している。
クラウドファンディングは専用サイト「Makuake(マクアケ)」を活用して実施し、前売り券予約コース(大人1人用1500円、親子用2400円)を準備した。8月中旬以降は「限定特典」付きのコースも用意する予定で、情報は順次公開する。
クラウドファンディングへの参加や詳細は、https://www.makuake.com/project/kamiaritsukinokodomo/