出雲を舞台にした今秋公開の新作アニメ映画『神在月のこども』の一般試写会と主題歌「神無-KANNA-」の公開録音がこのほど愛知県豊田市の豊田スタジアムであった。主題歌を歌うシンガー・ソングライターのmiwaさんと出演者、約2千人の来場者が一体となり、全国公開を待ちわびた。
映画完成前の一般向け「初号試写」と主題歌に挿入する手拍子を約4万5千人収容の大会場で収録する異例の企画で、豊田市制70周年記念事業として現地の実行委員会などが企画した。
舞台あいさつにはmiwaさんや主人公・カンナ役を演じる人気俳優の蒔田彩珠さん、幼少期のカンナ役の新津ちせさんが登壇。
蒔田さんはカンナの役柄を「周りの友達に比べて大人っぽいところもあるが(作中に登場する)シロや夜叉(やしゃ)といる時は子どもっぽくなる。めりはりを意識した」と紹介した。
主題歌を書き下ろしたmiwaさんは「カンナの気持ちを代弁するようイメージした。映画の中で成長していく姿に曲が寄り添えるよう思いを込めた」と語り、力強い歌声を響かせて来場者とともに手拍子を収録した。
続いて、スタジアムの大型スクリーンを使い、完成間近の本編(99分)を公開し、親子連れなどが躍動するカンナの姿を食い入るように見つめた。
ロケーション監督も務める松江市出身の三島鉄兵プロデューサーは「お客さんが主題歌を口ずさんだり、涙を流したりしてくれて、何かが伝わっていると確信した。完成まで駆け続けたい」と意気込んだ。 (白築昂)