安来高校(安来市佐久保町)の野球部員3人が、行方が分からなくなっていた70代女性を保護して警察に通報した。「好プレー」に安来署から感謝状が贈られた。
3人は、いずれも2年の内田玲鷹さん(16)、増田紘太さん(17)、西村晃さん(16)。
8日午後8時ごろ、練習を終え、帰宅準備をしていた部室に70代女性が訪れ「家に帰りたいが道が分からない。安来駅に行けば分かる」と話しかけてきた。女性の言動が曖昧な上、みぞれが降る荒天だったため一緒に歩いて駅へ向かった。途中、女性はふらつき歩行も難しいと判断し安来署に通報。署員に保護された。
安来署によると、女性の家族が探しており、通報は相談を受けた直後のタイミングだったという。
安来高校でこのほど、感謝状の贈呈式があり、三塁を守る内田さんは「地域の皆さんにお世話になっている。恩返しができたらいいと思っていた」と振り返った。捕手の増田さんは「いい経験ができ、感謝状をもらえてうれしい」、投手の西村さんは「監督から『人のためになることをしろ』と言われている。実現できて良かった」と話した。
小谷祥史署長は「寒い中困っている人に対しすぐに行動に移し、届け出てもらった」と礼を述べ、女性の家族も感謝していると伝えた。
(狩野樹理)