春の七草や地域の伝統行事を学ぶ催しが27日、出雲市大社町遙堪の遙堪コミュニティセンターであり、近くの遙堪小学校児童が地元住民に教わりながら七草の採取や、古くから伝わる「鳥追い行事」を体験した。
遙堪コミセンの講座「郷土の自然と植物ウオッチング」と同校の融合学習として毎年開催。6年生約25人が講座の会員の畑で七草を採取し、コミセンでは事前に調べた正月料理などを発表した。
講座の浦部正代表(75)には農作物を荒らし、疫病をもたらす悪い鳥を追い払う鳥追い行事を教わった。児童は「シテシロ(七草)たたいて、ホーイ、ホイ」と、地域に伝わる軽快な七草囃子(ばやし)を歌い、まな板に置いたスズシロを包丁としゃもじで刻んだ。
七草がゆをカヤの箸で味わい、高橋弥雲さん(12)は「地域で風習の違いがあることが面白いと思った。七草がゆは優しい味だった」と話した。(黒沢悠太)