「ごうつコケプロジェクト」の歩みや盆栽などを見る市民=江津市江津町、市役所
「ごうつコケプロジェクト」の歩みや盆栽などを見る市民=江津市江津町、市役所

 官民連携で取り組む「ごうつコケプロジェクト」の10周年を記念した巡回展が江津市役所で開かれ、市民が地元産のコケの盆栽や紹介パネルに見入っている。

 プロジェクトは産業創出などを狙い、2015年2月に始まった。24年3月末時点で生産者は22個人・団体・法人、栽培面積270アール。巡回展はコケや事業への関心を高めるきっかけにと、江津苔(こけ)生産者の会が主催した。

 ガラス容器などで栽培するテラリウム(5点)や盆栽(4点)、歩みを記したパネルを展示。昨年秋、希少なコケの生息と美しい景観が評価され、日本蘚苔(せんたい)類学会の「日本の貴重なコケの森」に認定を受けた島根県立自然公園「観音滝」(江津市桜江町鹿賀)も紹介している。

 同市二宮町の自営業、今崎希さん(35)は「市内にはテラリウムが置かれた店舗が多く、コケは身近な存在。観音滝にも一度足を運びたい」と話した。

 巡回展は市役所が土日祝日を除く2月13日までの午前8時半~午後5時15分。パレットごうつで14~27日の午前9時~午後10時、ゆめタウン江津で28日~3月20日の午前9時~午後8時。最終日は苔玉やテラリウムの体験教室がある。予約必要。問い合わせは江津苔生産者の会事務局、電話0855(52)7493。(村上栄太郎)