雲南市大東町養賀、大東中学校でこのほど、中学生のお金の使い過ぎを防ぐため、大東高校3年の青木陸久(りく)さん(17)が企画した特別授業があった。1年生約90人がお金の適切な使い方や知識の学びを深めた。
青木さんは中学生のころ、ゲーム内のアイテムを600円で購入したことをきっかけにゲームの課金に抵抗がなくなり、数万円を浪費してしまったという。自分のようにお金の使い方で後悔してほしくないとの思いで、中高生らの学びを応援する雲南市の事業を活用して企画した。
スマホでの電子決済は支払いが手軽にできるものの「お金を使った感覚が少なくなってしまう」と指摘した。生徒は課金を疑似体験できるオンラインゲームに実際に取り組み、課金の手軽さや短時間で数万円の出費になるケースを学んだ。
授業を聞いた生徒からは「値段を確認することが大切」「本当に必要なものかしっかりと考える」といった意見が出た。青木さんは「これからお金を使う機会が増えてくる。無駄遣いを減らし、お金に関するトラブルに気を付けよう」と呼びかけた。
大東中1年の佐々木和希さん(13)は「お金について理解が深まった。しっかり考えてお金を使っていきたい」と話した。
授業は3クラスに分かれて実施し、生徒には青木さんが作ったお金の使い方を振り返るカレンダーが配布された。(山本泰平)