NHK大阪放送局は26日、明治時代の松江が主な舞台となる今秋放送の連続テレビ小説「ばけばけ」の新たな出演者を発表した。没落士族の娘で怪談話が好きな主人公・松野トキ(主演・高石あかりさん)の父親を岡部たかしさん、母親を池脇千鶴さん、祖父を小日向文世さんが演じる。
「ばけばけ」は松江ゆかりの文豪ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の妻・小泉セツが主人公のモデル。
松野家の顔ぶれが決まったことを受け、高石さんは「トキにとって家族の存在はとても大きく、守ろうとする姿は『使命』のように感じる。個性と笑いあふれる松野家の生活が楽しみで仕方ありません」とコメントした。
世界を転々とした末に日本にたどり着いた外国人英語教師で、後にトキの夫となるヘブン役はトミー・バストウさんに決まっている。
(山口春絵)
【コメント全文】「ばけばけ」新キャスト4人発表 島根県知事役に佐野史郎さん「松江出身俳優として責任感じる」 朝ドラ初出演
【役柄・コメント全文】
岡部たかし(連続テレビ小説歴 「ひよっこ」「なつぞら」「エール」「ブギウギ」「虎に翼」)
トキの父 / 松野司之介
<役柄>松江藩の上級武士だったが、時代が明治になると収入がなくなり、苦しい貧乏暮らしを送る。今まで武士をやってきたからお金の稼ぎ方なんてわからない・・・けど、愛する娘・トキと家族のために不器用ながらも奮闘する。トキに「かっこいい」と言われたい!
▼コメント
大阪局制作の朝ドラに出演させていただくのは2度目となります。ありがたいことです。
なじみのスタッフさんや呑処の皆さんに「おかえり!」と声をかけていただき感動しました。
演じる司之介は誇り高きかっこいい男でありますが、時代の変化にあってその生き方は「ちゃんとせんかいっ!」と言いたくもなります。そんな司之介の葛藤やぐちゃぐちゃしたものを皆さまに楽しんでもらえるよう精進します。『ばけばけ』、ごひいきに。
池脇千鶴(連続テレビ小説歴 「ほんまもん」)
トキの母 / 松野フミ
<役柄>出雲大社の上官の家で育ち、出雲の神々の物語や生霊・死霊の話、目に見えないモノの話に詳しく、トキにもよくお話を聞かせてあげる。トキのお話好きはフミ譲り。
トキの幸せを誰よりも願っている。時代の変化に戸惑いながらも、内職で家計を支えるしっかり者で、トキと松野の男たちを優しく見つめる。
▼コメント
20数年ぶりの朝ドラ。
体力がもつのか心配です(笑)。
『ばけばけ』は、明るくて楽しくて、肩の力を抜いて観られるドラマだと思います。
わたしもまだ先の展開は分かりませんが、今からドキドキワクワクしています。
テレビの前の皆さんも、毎朝楽しみに観ていただけるよう精いっぱいフミを生きようと思います。
どうぞよろしくおねがいいたします!
小日向文世(連続テレビ小説歴 「まんてん」「まれ」)
トキの祖父 / 松野勘右衛門
<役柄>幕末をたくましく生き抜いた生粋の武士。明治となり武士の時代は終わった・・・はずだが、いざという時に異国からこの国を守るのは自分だと信じ、髷(まげ)を結い、剣の稽古を続ける“ラストサムライ”。剣ではいかなる相手にも決して負けないという自負があるが、孫であるトキにはめっぽう弱い。
▼コメント
10年ぶりに朝ドラに参加出来ることを嬉しく思っています。
衣装合わせの時に丁髷(ちょんまげ)のかつらをかぶり、朝ドラで?っておかしくなりました。
年号が明治に変わっても武士の魂を忘れず髷(まげ)を結い続け、主人公トキの祖父としてトキを可愛がり、幸せを願う松野勘右衛門という役に改めて愛着を感じています。
『ばけばけ』の撮影が今からとても楽しみです。
髙石あかり
主人公 / 松野トキ
<役柄> 民話や昔話などを聞くのが大好きな松野家の一人娘。辛いことがあるといつも母のフミに「お話をしてごすなさい(お話してください)」と言い、怪談を話してもらう。怪談も化け物も、そして、家族のことも大好きなのだが、周りからは変わり者だと気味悪がられている。フミが作るしじみ汁が大好物で、飲むと思わず「あーっ」と声が出てしまう。
▼新たな出演者発表を受けてのコメント
このような方々と、これから松野家の家族として、そして『ばけばけ』チームの家族として、約一年間ご一緒できることをとてもうれしく思います。
いつも味方でいてくれるおじいちゃん、どこか抜けているけど松野家を陰で支えるお母さん、頼りないのになぜか憎めないお父さん。
トキにとって、家族の存在はとても大きく、守ろうとする姿は、「使命」のようにも感じます。
個性と笑いあふれる松野家の生活が楽しみで仕方ありません!
《起用にあたり制作統括・橋爪國臣氏のコメント》
ふじきさんと長年一緒に活動してきた岡部さんは、ふじきさんの脚本を最も体現できる俳優として欠かせません。このドラマで、一番最初に決まったキャストが岡部さんです。しかも、ヒロインが決まる前に!迷うことなくお声掛けしました。『虎に翼』でヒロインの父・直言を演じた岡部さん。 “トラつば”とは、また違った父親像が見られると期待しています。
母・フミは、個性豊かな松野家の面々を愛情で深く包み込み、でも、母としての業も心の奥に抱えている、それを演じられるのは、池脇さんしかいないと思いオファーしました。『ほんまもん』のヒロイン・山中木葉、ジョゼ、ジルバ・・・見るたびに全く違う池脇さんに感動してきました。
池脇さんが今演じるフミがどのようなものになるのか、撮影が始まるのがとても楽しみです。
勘右衛門はただ厳しいだけではなく、心のなかに熱い思いと、そして、どこか可愛らしいところも併せ持っている人物です。先日、小日向さんと衣装合わせをした時に、着物に髷(まげ)姿で木刀を楽しそうに振る姿を見て、間違いない!と思いました。どんなに周りが変わっても、武士の魂とプライドを持ち続ける勘右衛門が、明治の世の中を生きていく姿を早く見たくてたまりません。
撮影開始まであと一か月。すばらしいキャストの皆さまとともに、良いドラマを制作できるよう、準備をしっかりと進めてまいります。