島根県知事・江藤役の佐野史郎さん(NHK大阪放送局提供)
島根県知事・江藤役の佐野史郎さん(NHK大阪放送局提供)
トキの見合い相手・山根銀二郎役の寛一郎さん(NHK大阪放送局提供)
トキの見合い相手・山根銀二郎役の寛一郎さん(NHK大阪放送局提供)
トキの幼なじみ・野津サワ役の円井わんさん(NHK大阪放送局提供)
トキの幼なじみ・野津サワ役の円井わんさん(NHK大阪放送局提供)
遊女・なみ役のさとうほなみさん(NHK大阪放送局提供)
遊女・なみ役のさとうほなみさん(NHK大阪放送局提供)
島根県知事・江藤役の佐野史郎さん(NHK大阪放送局提供)
トキの見合い相手・山根銀二郎役の寛一郎さん(NHK大阪放送局提供)
トキの幼なじみ・野津サワ役の円井わんさん(NHK大阪放送局提供)
遊女・なみ役のさとうほなみさん(NHK大阪放送局提供)

 NHK大阪放送局は4日、明治時代の松江が主な舞台となる、今秋放送の連続テレビ小説「ばけばけ」の新たな出演者に、松江市出身の俳優・佐野史郎さんら4人を発表した。佐野さんは、没落士族の娘で怪談話の好きな主人公・松野トキの夫となるヘブンを、英語教師として招く島根県知事・江藤役を務める。

 「ばけばけ」は松江ゆかりの文豪ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の妻・小泉セツが主人公のモデル。新たに発表されたのはトキとヘブンが松江で出会う顔ぶれで、トキの見合い相手・山根銀二郎役を寛一郎さん、トキの幼なじみ・野津サワ役を円井わんさん、遊女・なみ役をさとうほなみさんが演じる。

 佐野さんは連続テレビ小説初出演。次代を担う若者への英語教育を充実させようと、ヘブンを招いた知事役に「ワクワクすると同時に松江出身の俳優として責任の重さを感じている」とコメントした。

 トキ役は高石あかりさん、ヘブン役はトミー・バストウさん。トキの父親は岡部たかしさん、母親を池脇千鶴さん、祖父は小日向文世さんが演じる。

(山口春絵)

【コメント全文】「ばけばけ」家族キャスト発表 父親・岡部たかしさん、母親・池脇千鶴さん 主人公のモデルは小泉セツ


【役柄・コメント全文】

佐野史郎(連続テレビ小説 初出演)

島根県知事 / 江藤
<役柄>島根をこよなく愛し、島根を日本が誇る一流の県へ押し上げようと情熱を燃やす知事。これらの時代を担う若者たちには英語教育の充実が不可欠だと考え、本場の外国人教師を求めていた。県の未来を切り開くべく、ヘブンを島根に招く。

▼コメント
島根県知事役をとお声がけいただきワクワクするのと同時に、松江出身の俳優として責任の重さを感じています。松江では“ヘルンさん”と親しまれている小泉八雲とセツの二人を引き合わせた水先案内人でもあるのですから。当時の知事であった籠手田安定は、前任が彦根の知事にあたる役職で彦根城を解体から守った人物。朝ドラ出演は初めてですが、大河ドラマ『西郷どん』で彦根藩主、井伊直弼を務めたことも思い返され、浅からぬ因縁を感じています。

 

寛一郎(連続テレビ小説 初出演)

トキのお見合い相手 / 山根銀二郎
<役柄>鳥取県因幡の貧窮足軽の次男として生まれ、極貧生活の中で育つ。厳格な父のしつけのもと、時代が変わってもなお、武士としての生き方を貫いていた。トキとお見合いすることになる。趣味は浄瑠璃や怪談で、読むことも語ることも楽しみのひとつ。

▼コメント
個人的には、これまで時代劇に携わる機会が多かったのですが、明治時代を舞台にした作品は今回が初めてで、とても新鮮な気持ちで臨んでいます。
急速な近代化によって社会が混乱し、旧来の価値観を持つ人々との対立が際立った明治初期。そんな時代の変化を見つめながら、主人公・トキが懸命に生き抜く姿が、楽しくもどこか切なさを秘めた、時代の空気を感じさせる物語となっており、脚本を大変楽しく読ませていただきました。
私が演じる役は、武士階級の没落によって貧しい家に生まれ、お見合い相手として主人公・トキに出会う人物です。彼は誠意にあふれ、洞察力があり、周りへの配慮を忘れない澄んだ心の持ち主です。
作品の一部になれるよう、頑張ります。

 

円井わん(連続テレビ小説歴 『虎に翼』)

トキの幼なじみ / 野津サワ
<役柄>元下級武士の娘で、トキの親友で幼なじみ。貧しい家に生まれ、いつか不自由ない生活を夢見る家族の期待を一身に背負いながら育つ。安定した生活を手に入れるため教師を志す。ちょっと変わったトキのことをありのまま受け入れ、唯一無二の親友である。

▼コメント
トキの幼なじみ、サワを演じさせていただくことになりました。
誰かを思い、信念を背負い、トキともまっすぐに向かい合うたくましい人だと思います。
夢を追う中でその夢が時に仇(あだ)となる部分も我々には少なからずあるはずで、その希望さえも絶望を生み、恨んでしまう日もある。
『ばけばけ』を通して、サワを通して、特別になんてなろうとしなくて良い。あなたはあなたで、もうとっくにすばらしいのだからと伝えていきたいと思っています 。

 

さとうほなみ(連続テレビ小説歴 『まんぷく』)

遊女 / なみ
<役柄>農家の家に生まれ、八人兄弟の長女として貧しい暮らしを支えてきた。借金を背負った家族を養うために天国遊郭の遊女となる。境遇に沈まない、明るくたくましい女性。没落して近くに引っ越してきたトキをなにかと気にかける。

▼コメント
脚本のふじきさんが「何も起きない物語を書いています」とコメントされていて、わたしはこのチームの中に入った途端、「いやそんなことない、めちゃめちゃ起きてる!!!」と思いました。でも実際、自分自身に起きた大きいように感じる出来事って、案外ハタから見たらそうでもないことだったりするものです。
それが今回のキャラクターたちがドタバタと問題を起こすことで、愛らしく見える作品なんだなぁ、すごいや。 『ばけばけ』に出演させていただくことは、ひとつの夢でありました。
ありがたく楽しませていただきます!

 

髙石あかり

主人公 / 松野トキ

▼新たな出演者発表を受けてのコメント
キャストの皆さんのお名前を拝見した時に驚きました。いつかご一緒出来たらとひそかに思っていた方々だったので、まさかこのような形で『ばけばけ』の世界を一緒に生きていけるなんて夢にも思っていませんでした。不思議で特別なご縁を感じています。
トキを支える身近な人たちがこのような方々で、トキとしても私としても本当に心強く、何より撮影が楽しみです!!

 

《起用にあたり制作統括・橋爪國臣氏のコメント》

島根県知事・江藤は、島根を代表する俳優である佐野史郎さんに出演していただけることになりました。佐野さんは、これまで小泉八雲の朗読を長年ライフワークとして続けてこられ、誰よりも八雲への愛をもっていらっしゃいます。意外なことに、朝ドラは初めてご出演だそうです。きっとセツと八雲が引き寄せてくれた縁なのだと思います。ヘブンを松江に呼び、郷土を愛する知事を、惜しみなく演じていただけると思っています。

寛一郎さんが演じる山根銀二郎は、トキのお見合い相手です。トキと同じように明治に時代が移り変わっていく中で没落していった士族の一人です。貧しく苦しい状況の中でも、まっすぐでピュアな心を持っている人物です。寛一郎さんは、そんなまっすぐな思いを受け止め、より魅力的で立体的に表現していただけると思いオファーしました。トキと銀二郎のほほえましいやりとりが、とても楽しみです。

円井わんさんは、芝居力に魅了されました。キャラクターそのものをリアルに生きることができる方だと思います。何としても『ばけばけ』に出演していただきたいと思いました。サワはトキと似ているけどちょっと違う時代の壁に翻弄されていきます。二人が通じ合うときもあれば、そうでないときもあるでしょう。円井さんが生きるサワの人生と、髙石さんのトキがすてきに交わることを期待しています。

さとうほなみさんは、これまでドラマや舞台などで拝見して、いつかは出演していただきたいと思っていました。なみは、もしかするとこのドラマの中で一番つらい境遇にあるかもしれません。でも、明るくたくましく生きています。さとうほなみさんは、その明るさの中に、背負った業や、秘めた悲しみも表現できる方です。なみが深く愛せるキャラクターになると思います。