鳥取中部ふるさと広域連合消防局が10日、鳥取県湯梨浜町の山陰道で8日に発生した交通事故で、救急車の出動が14分遅れたと発表した。搬送した80代男性は命に別条はなく、搬送の遅れが容体に影響を与えていないとしている。同局指令課が救急車を要請したのに対し、倉吉救急隊が出動しなかった。同局は指令課と同隊の確認不足が原因とみている。
同局によると、事故は8日午後2時55分ごろ発生。男性の軽自動車が山陰道を走行中、対向車と衝突。男性が車内に閉じ込められ、意識がないと対向車の乗員が119番した。
通報を受け、指令課が午後3時3分に倉吉救急隊に救急車の出動を要請したが、同隊は出動しなかった。指令課はほかの出動部隊とやりとりする中で救急車が出動していないことを把握し、同17分に改めて湯梨浜救急隊に出動要請。同隊が男性を救急搬送した。
同消防局によると、搬送の遅れは男性の容体に影響を与えていないという。通信機材に不具合はなく、指令課と倉吉救急隊による確認不足が原因とみて調べている。
鳥取中部ふるさと広域連合消防局の前田輝彦局長は「傷病者と家族に対しおわび申し上げる。今後、本案件の検証を行い、必要な再発防止策を講じる」とコメントした。(小林竜大)













