ヘリがつり上げるバケットに補水する消防署員ら=益田市美都町都茂、美都運動場
ヘリがつり上げるバケットに補水する消防署員ら=益田市美都町都茂、美都運動場

 山林火災を想定した消火訓練が9日、益田市美都町都茂の美都運動場であった。岩手県大船渡市で大規模な山火事が発生した後とあり、参加した約40人は高い危機意識を持って役割の連携を確認した。

 益田広域消防署美都分遣所と地元消防団が毎年行う合同訓練で、今回は県防災航空隊のヘリを投入した初の訓練となった。

 消防署員らはヘリからの合図で位置を確かめながら、バケットと呼ばれる散水装置にポンプで素早く水を入れ、ヘリに引き上げてもらう作業を繰り返した。

 ヘリは200~300リットルの水が入ったバケットをつり下げて移動し、「スポット散水」を2回、広範囲にまく「流し散水」を1回行った。団員らはヘリが上空約20メートルで停止した状態で吹き下ろす強烈な風も体験し、作業中の危険性を体で覚えた。

 美都分遣所の田部万貴所長は「大船渡の山火事が発生した中で、連携の重要性を再認識するいい訓練ができた」と話した。(吉田雅史)