文化財防火デーの26日、本堂が国の重要文化財の万福寺(益田市東町)で消火訓練があり、参加者が文化財を守る決意を新たにした。
訓練は庫裏から出火して本堂に燃え移ったとの想定で実施した。火に気付いた地域住民が敷地内のある放水銃を使って消火し、通報を受けて駆け付けた益田広域消防本部の職員らが素早くホースを延ばして放水した。
通報役を担った神一紀道住職(82)は「今年で創建650年。今後も火災に気を付け、後世につなぎたい」と気を引き締めた。益田広域消防本部予防課の岩﨑裕司課長(59)は、文化財は木造が多く燃えやすいとし「早期発見、初期消火とともに予防が重要。火の取り扱いに関する指導に努める」と述べた。
益田市や県の職員、消防職員は万福寺のほか市内6カ所の寺社で、消火器や火災報知設備の点検をした。(藤本ちあき)