東日本大震災の被災地の写真を見る職員=松江市西川津町、島根大学付属図書館
東日本大震災の被災地の写真を見る職員=松江市西川津町、島根大学付属図書館

 【松江】松江市西川津町の島根大学付属図書館で企画展「災害の時代」が開かれ、平成に起こった三つの大きな地震の写真に来場者が見入っている。24日まで。入場無料。

 阪神大震災、東日本大震災、熊本地震で被災した人が自らシャッターを押した写真約70枚と、東日本大震災で被災しながら詩を書き続けた佐藤沙久良湖さんの作品の一部が展示されている。島根大法文学部などが主催した。

 全壊した家屋や支援物資が天井まで積み上げられた教室の写真が、震災の激しさや被災地の様子を伝える。

 阪神大震災の写真は出雲市の写真家・高嶋敏展さんが選んだ。黄色と黒の標識ロープで大縄跳びをして遊ぶ子どもたちなど被災地で力強く生きる人たちの姿や表情を捉えた写真を多く展示する。

 佐藤さんの詩「震災第一夜 ろうそくの明かりで 書いている 私でなければ 書けない歌を」や、津波から逃げる様子を描写した作品、書き下ろしの詩が写真とともに飾られ、目を引く。

 企画展に取り組んだ島根大学法文学部の宮沢文雄准教授は「地震や震災を忘れず、防災に興味を持つきっかけになってほしい」と話した。    (林李奈)