京都市立芸術大(京都市)の芸術資料館が所蔵する日本画の企画展が、出雲市浜町の出雲文化伝承館で始まり、来館者が作品44点をじっくりと鑑賞している。5月11日まで。
同大は創立145周年を迎え、企画展では卒業生や教壇に立った画家の作品が並ぶ。卒業制作の作品も多く、日本画界を代表する画家になった卒業生もいる。
岡本神草(しんそう)(1894~1933年)の「口紅」は卒業制作で、手鏡で口紅を直す舞妓(まいこ)の構図が話題になったという。少し不気味な白い歯や、着物の赤や黒、金の色彩が目を引く。
さまざまな風景や動物画のほか、浜田市出身で長らく同大教授を務めた石本正(1920~2015年)の「二人の裸婦」も並ぶ。
五味朋子学芸員(36)は「10~20代の頃の作品が多く、エネルギーを感じられる。多様なタッチで、事前知識がなくても楽しめる」と来館を呼びかけた。
午前9時から午後5時まで。毎週月曜休館で、5月5日は開館する。入場料は一般800円、高校以下無料。4月15日から一部展示替えをする。(黒沢悠太)