Q. つい妹ばかり褒めてしまい…兄にどう接すれば?


 小3男子、小1女子を育てています。妹は勉強も運動も得意ですが、兄はいまいち。優しく穏やかで良い部分もたくさんあるのですが、目に見える成果(テストの点や足の速さなど)が少ないために、周りもつい妹ばかりを褒めてしまい、兄が自信を失っています。親としてどう接すれば良いでしょうか。

YUBI先生の回答


 きょうだいでも、得意なことが違うことってありますよね。どう接すればいいのか、迷う親御さんのお気持ち、よく分かります。2人を比較すると、妹を褒めることになってしまうと思いますので、少し視野を広げてみてはいかがでしょうか?

 例えば、勉強について視野を広げてみると、世の中には天才がたくさんいるはずです。運動についても同様です。妹の比較対象を「兄」ではなく「世の中の天才たち」にしてみると、妹もまだまだ、ということになるのではないでしょうか。

親も本人も「きょうだいと比較すること」をまずはやめよう。きょうだいセットで考えるのではなく、別々にサポートしていくことがポイントになる(YUBI先生提供)

 兄は自信を失っているとのことですが、親も本人も「妹と比較すること」をまずはやめた方がいいと思います。もし、妹がオリンピックで金メダルを取るような運動神経の持ち主なら、兄だけではなく、全ての人が劣等感を感じるでしょう。だから、何事も「同じ土俵で比較しないこと」が大切だと思います。

 誰もが自分の長所を自分で見つけ、それを広い視野で客観的に評価してみることが大切です。すると、身近な人と自分を比較することには、あまり意味がないことに気付くでしょう。

 きっと妹と兄は、別の世界で生きていくことになると思います。それぞれで壁にぶつかり、それぞれで悩み、大人になっていくんだと思います。

 親としては、妹と兄を「セット」で考えるのではなく、別々にサポートしていくことがポイントだと思います。周りは2人を比較してくるかもしれませんが、そこに大した意味はないですので、重く受け止めず、さらっと流してしまいましょう。
 

ドクター・ユビさん プロフィル
 米子市出身。小児科医。2012年に「米子こどもクリニック」を開いた。ユーチューバー、ティックトッカー、保育園や訪問看護ステーションを運営する経営者として働く一方で、8児のパパとして奮闘中。子どもたちに「『口ではなく、背中で語る』男になりたい」と思っている。


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