
―エネルギー業界の果たす役割は近年大きくなっています。
エネルギー産業は防災、減災を含めて地域の課題解決に向けた提案や挑戦ができる業界だと思います。脱炭素社会推進に向け、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを政府は目標にしていますが、当社は社内で使う都市ガスの消費分について年間90㌧を削減し、削減量は交流サイト(SNS)で報告しています。
―小売り自由化により業界の競争は激化しています。
都市ガス、LPガス、電気、省エネ住宅の提案など幅広く手がけています。オール電化の家庭もありますが、暖房や乾燥ではガスが強いと思います。ガスと電気の両方の長所を各家庭の生活リズムやライフスタイルに合わせて提案しています。

―多発する自然災害への対応は。
都市ガス事業者は連携計画の下、災害発生時には全国の事業者による応援体制を築いています。毎年の訓練の中で、応援者の受け入れ体制の構築や災害復旧活動の手順を確認しています。停電や災害に強い商品開発にも力を入れており、ライフラインの状況についてはSNSも活用した情報発信に努めていきたいです。製品の安全性能の向上で緊急出動は減っていますが、インフラを守り安全、安心を届けるため、日々研さんを積んでいます。
―社員のスキルアップに力を入れています。
平均年齢は39歳と若く、多くの社員が資格取得に取り組んでいます。液化石油ガス設備士は全員が2年目までに取得、国家資格のガス主任技術者は昨年3人受け、全員合格しました。評価やキャリアアップにもつながりますし、奨励金を支給しているのでモチベーション向上にもなっています。新人教育は、中国地方のガス事業者合同で研修を行い、社内では先輩社員について学ぶOJT教育を実施しています。若いうちに多くの職場を経験してもらい、多角的な視野を持つ人材を育成し、いろいろなサービスを提供できる総合エネルギー会社を目指しています。


出雲ガスでは“人にやさしく 街にやさしく 地球にやさしい”を合言葉に常に挑戦と変革を続ける「総合エネルギー企業」を目指しています。新しいことに果敢に挑むチャレンジ精神をもって行動し、人との関わりを大切にしながら日々共に成長していきましょう。
森山恵介=島根県出雲市出身(40歳)。東京のガス会社を経て、2019年現職に就任。趣味はゴルフ。
