
―事業者の経営課題に対応 島根県信用保証協会 会長 藤原 孝行氏
コロナ禍の2020~21年度は、実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)による資金繰り支援の効果もあり、島根県内の倒産件数は抑制され、当協会が返済を肩代わりする「代位弁済」の件数も低く抑えられました。しかし、22年度以降からは、飲食業、建設業、小売業の小規模事業者を中心に原材料費の高騰、人手不足などで資金繰りが悪化したことによる代位弁済が増加してきています。
そこで、当協会では22年度から金融機関とともに、ゼロゼロ融資の返済が始まるお客さまを中心に年間約1千件の面談を行う「連携面談」に力を入れています。お客さまの経営課題を把握した上で資金繰り支援を行うほか、中小企業診断士などの専門家を無料で派遣することで経営改善にもつなげており、感謝の声をいただいています。
―アフターコロナでの資金繰り支援についてお聞かせください。
24年度は物価高や人手不足といった厳しい経営環境にあったり、返済が始まるゼロゼロ融資の借り換えを検討されたりするお客さまに向けて、限度額3千万円を最大36カ月後に期日一括返済できる「アドバンス3000」を推進しています。県内の起業者数の増加に寄与するために、市町村と連携して保証料ゼロで最大500万円を融資する創業保証制度「創」にも注力しています。
25年3月には、事業者の保証料負担を抑えた新制度「協調支援型特別保証制度」が創設されました。県内事業者の経営課題に対応した資金需要に金融機関とともに、今後も対応していきます。

―本店の建て替えを終え、5月から元の松江市殿町での業務が再開します。
アクセスも良くなり、ぜひお客さまには気軽にお越しいただきたいです。本店建て替え後も引き続き金融機関や関係支援機関と密に連携を図り、事業者に寄り添った支援を継続してまいります。


若手一人一人が企業のトップと向き合い、提案や悩みを聞きながら、課題解決のため働いています。 日々の仕事で企業の成長を見守ることができるのが大きなやりがいです。 自己研鑽を行う風土があり、職員自身も成長を実感できます。ぜひ一緒に働きましょう。
藤原孝行=島根県雲南市出身(69歳)2020年10月から現職。 週末は年間会員になっている健康ランドでリフレッシュしています。 電車好きの孫がいるので、一緒に乗り街並みを眺めるのも楽しみの一つです。
