■われは2度死ぬ 昼食が終わり、妻と居間でくつろいでいると、来客を知らせるチャイムの音。私はぎっくり腰、妻が出た。すぐ戻ってきた妻が「〇〇さんが、あんたの香典を持って来らいたよ」。あわてて出ていくと、香典とおぼしきものを包んだ小風呂敷と、たいそう立派な数珠をお持ちのご高齢のご仁。新聞のお悔やみ欄を見て、来られたとのこと。同じ地域に番地も近い同姓同名者が3人、これは紛らわしい。私の元気な姿を見たご仁は、「良かった、良かった」と喜んでくれた。なぜか、ありがたい...