多くの住民でにぎわう地域マーケット=島根県奥出雲町三沢
多くの住民でにぎわう地域マーケット=島根県奥出雲町三沢

 食料品や日用品を買える店がなかった島根県奥出雲町三沢地区に、NPO法人が火曜、木曜限定の地域マーケットを開いた。交流スペースを併設して住民の憩いの場にもなり、人口減少が続く地区のにぎわい創出に一役買う。

 三沢地区は人口約600人と町内9地区で最少。2019年春にJAのスーパーマーケットが閉店し、特に車を運転しない高齢者には買い物が不便になっていた。

 地域マーケットは7月、NPO法人「ともに」が旧JA店舗跡に開いた。野菜や肉、総菜などの食料品、洗濯洗剤や文房具といった日用品をそろえる。店舗の一角にはテーブルや椅子を並べ、談笑できる場を設けた。

 買い物に訪れた地元の農業、森山貞子さん(72)は「運転しない自分にとってすごく助かる。普段会わない人と会話もできてうれしい」と笑顔を見せた。

 火曜、木曜の午前10時半から午後6時まで営業。利用者の要望に応じて商品の取り寄せも行う。

 「ともに」の吉川英夫理事長(44)は「今後も地域のにぎわいの場所であり続けたい」と話した。 (清山遼太)