春日大社(奈良市)の参道から脇道にそれて5分ほど歩き、階段を上ると若草山が見えてくる。その正面にあるのが料理旅館「むさし野」。瓦屋根の軒先には銅板ぶきの意匠が凝らされており、年月を重ねて緑がかったさびが独特の雰囲気を醸し出している。その歴史は古く、むさし野の名は谷崎潤一郎や田山花袋の文学作品にも見られる。
旅館を経営する30代の姉妹。2人は、建築士と絵画修復士という異色の経歴を持つ。
「お姉ちゃんがいるから頑張れる」「妹を全力でサポートします。でも目の上のたんこぶにはならないように」。互いに顔を見つめて笑い合う...













