再興第109回院展(日本美術院、今井美術館、山陰中央新報社主催、江津市、同市教育委員会共催)が24日、江津市桜江町川戸の今井美術館で開幕した。日本美術院同人作品を含む受賞作や入選作の計65点が展示され、美術ファンが熱心に鑑賞している。6月15日まで。会期中無休。
再興院展は美術団体「日本美術院」による日本画の公募展。毎年、全国各地を巡回し、今井美術館での開催は18回目となる。
展示作品のうち、最高賞の日本美術院賞(大観賞)に選ばれた川﨑麻央さん(37)=益田市出身=の「算」(縦225センチ、横180センチ)は、武田信玄が川中島の戦いに臨み、静かに座って戦略を練る様子を表現。色を塗り重ね、甲冑(かっちゅう)の模様を巧みに描き出した。
同人の宮廻正明さん(74)=松江市出身=の「伯耆大山」(縦212センチ、横282センチ)は、子どものころから慣れ親しんだ大山をモチーフとし、絶妙に異なる色を何層にも重ねて複雑な深みを表現した。
初日は作家15人によるギャラリートークがあり、宮廻さんや川﨑さんたちが来館者に作品に込めた思いを紹介した。
江津市立郷田小学校2年の坂根有竜云(あるん)さん(8)は「写真で見るより、迫力や臨場感がある作品ばかりで楽しい。自分でも描いてみたい」と話した。
午前10時から午後4時まで。一般1200円(学生無料)。問い合わせは今井美術館、電話0855(92)1839。
(村上栄太郎)













