主な仕事上のストレス
主な仕事上のストレス

 従業員10人以上の事業所で働く人の54・2%が、仕事や職業生活による不安やストレスを感じていることが14日、厚生労働省の労働安全衛生調査で分かった。2年前から3・8ポイントの微減となったものの、依然として半数を超えており、業務負担の重さや厳しい職場環境が浮き彫りになった。

 主要産業で働く約1万8千人を対象に、事業所を通じて調査票を配布。昨年10月末時点の状況を聞き取った。

 ストレスの内容を複数回答で尋ねたところ、「仕事の量や質」が56・7%と最も多く、「仕事の失敗や責任」35・0%、「セクハラ、パワハラを含む対人関係」27・0%と続いた。

 2年前の調査と全体的な傾向は変わらなかったが、昇進や配置転換など「役割や地位の変化」が5・2ポイント減の17・7%、対人関係も4・3ポイント減ったのに対し、カスタマーハラスメントといった「顧客や取引先からのクレーム」は5・8ポイント増の18・9%となった。

 同省の担当者は「昨年は新型コロナウイルス禍や女性活躍・ハラスメント規制法の施行もあった。その影響や効果を今後も調べる必要がある」としている。

 仕事のストレスを相談できる人がいると答えたのは全体の90・8%。相手としては「家族・友人」78・5%、「上司・同僚」73・8%だった。