システムモジュール棟の説明をする谷脇康彦社長=松江市内
システムモジュール棟の説明をする谷脇康彦社長=松江市内
インターネットイニシアティブが建設した松江データセンターパークの新棟(中央手前部分)
インターネットイニシアティブが建設した松江データセンターパークの新棟(中央手前部分)
システムモジュール棟の説明をする谷脇康彦社長=松江市内

          
インターネットイニシアティブが建設した松江データセンターパークの新棟(中央手前部分)

 情報通信大手のインターネットイニシアティブ(IIJ、東京都千代田区)が、松江市内に設けているデータセンター「IIJ松江データセンターパーク(松江DCP)」に新棟を建設し、稼働した。人工知能(AI)の普及で需要が拡大するクラウドサービスなどに対応するのが狙い。

 IIJは松江DCPを2011年から運用している。新棟は鉄骨2階建てで、延べ床面積は約2千平方メートル。300台のサーバーラックを新たに設置し、サーバーの収容能力を4割増やした。外気を活用することで、消費電力を約40%低減させる機能がある空調設備を導入した。

 国の補助金を活用し、バックアップ用のリチウムイオン蓄電池も設置。災害時は電力供給インフラとなり、電力を電気自動車(EV)に移し替えて公民館に運び、活用してもらう。総事業費は約50億円。

 同社の谷脇康彦社長は「国が地方にデータセンターを分散させていく中で、省エネルギーでの運用や自治体との連携を進める松江DCPがロールモデルになるだろう」と話した。

 松江DCPの所在地はセキュリティーなどの面から非公表としている。(井上雅子)