夏の参院選(7月3日公示、20日投開票)が迫ってきた。共産党で27年間にわたって国会対策委員長を務めた穀田恵二氏は、少数与党となった政界の現状をどうみているのか。野党共闘や政権交代の道筋、政治の信頼回復を含めて聞いた。
(聞き手は東京支社・原田准吏)
Q・昨年の衆院選で少数与党となった政治状況をどうみているか。
「新しい政治プロセスが始まったと捉えている。なぜ、このようなことが起きたかといえば、決定打になったのは自民党の『政治とカネ』、とりわけ派閥裏金事件に国民の怒りが沸騰したからだ。裏金事件の暴露と追及を最も行ったのは共産党だ。新しい政治をつくる上で、共産が大きな役割を果たした。東京都議会も自民が裏金事件に関与していたことが分かり、都議選で議席を大きく後退せざるを得なかった。同時に積年のうみが出た。暮らしが大変になっている。軍事問題への対応を含め、国民の不安と怒りが表明された結果だ」
Q・新しい政治プロセスの始まりは共産にとっては歓迎されることか。
「国民にとってどうかが基準でなくてはならない。今...