DVDを手に、倉吉線を知ってもらいたいと話す野口明生さん=鳥取市内
DVDを手に、倉吉線を知ってもらいたいと話す野口明生さん=鳥取市内

 蒸気機関車(SL)が走る旧国鉄倉吉線の映像を収めたDVDが21日に発売される。鳥取県中部を拠点に活動する記録集団「現時点プロジェクト」が1974年ごろの貴重な映像に、沿線住民の思い出話を重ねて構成した。倉吉線は倉吉市街の変遷を物語る歴史資源で、市民の話題を呼びそうだ。
 倉吉線は1912年に開業。倉吉市上井の山陰線上井駅(現倉吉駅)から、市役所や白壁土蔵群がある打吹地区を経て同市関金町の山守駅に至る延長約20キロの支線。戦後の高度成長期、上井地区ににぎわいが移ると倉吉線は利用が減り、85年に廃止された。跡地の一部が遊歩道「彫刻プロムナード」として再整備され、同市明治町の鉄道記念館の横にSLが展示してあり、倉吉線をしのばせる。
 DVD「国鉄倉吉線 最期のSL」は収録時間約30分。市内の故・池口正香さんが8ミリフィルムで撮影した映像に重ね、出征する兵隊を駅で見送ったことや、療養中の夫と最期の列車に乗ったことなど沿線住民の思い出話を音声で収めた。
 以前、映像の上映会を開いたが、多くの人の手元に届けようと今回、DVDの販売を決めた。合わせて21日午後2時半から倉吉市駄経寺町の倉吉交流プラザで発売を記念した上映会を開く。来場者に倉吉線の思い出を語ってもらうトークイベントも予定する。
 プロジェクトの野口明生代表(36)は「倉吉線は多くの人がいろいろな思いを共有できる最後のものだったかもしれない。そういうものがあったことを知ってほしい」と話す。
 上映会は入場料1千円(18歳以下無料)。なるべく予約してほしいという。DVDは2750円。会場で購入できる。予約、問い合わせは野口さん、電子メールgenjiten2017@gmail.com、電話080(3890)0371。
(福間崇広)