伊達憲太郎市長に絵本を手渡す中田耕治さん(左)=境港市上道町、市役所
伊達憲太郎市長に絵本を手渡す中田耕治さん(左)=境港市上道町、市役所

 境港市元町で石材工作所を経営する中田耕治さん(62)が7日、絵本「お墓のコンサート」千冊を同市に寄贈し、子どもたちの豊かな心を育む教育での活用を願った。市は市内の全小学校と教育支援センター、全小学2~4年生児童に夏休み前に配布する。

 中田さんは市教育委員、奉仕団体の活動などを通じ、児童や生徒に家族や親族とのつながり、人を思うことの大切さなどを伝える必要性を感じた。昨年、今回と同じ絵本を市内の保育園や幼稚園、小中学校、市民図書館に贈り、今回は第2弾。

 絵本は一般社団法人「全国優良石材店の会」が開催した「お墓にまつわるちょっといい話エッセイ」コンテストの受賞作品を元に企画制作した。お盆に帰省した孫が、墓前などで亡くなった祖母の思い出を振り返る物語になっている。

 市役所で贈呈式があり、中田さんは「家族で一緒に読んでもらい、人が人を思うことの大切さを感じてもらいたい」と話し、伊達憲太郎市長に絵本を手渡した。伊達市長は「思いを感じてもらえるよう活用していく」と感謝した。(松本稔史)