短歌 寺井 淳選

こんにちは~♪五十五年前の万博に歌った歌った今九十路(ここのそじ)     雲 南 菅原 百代

 【評】三波春夫さんののびやかな歌声がきこえてくるような一首。あの万博は、岡本太郎さんの太陽の塔で記憶に残りました。この万博はどうなるでしょう。

颯爽と真白き靴で歩む我ハミングなどする暁の夢         大 田 柿丸 寿枝

 【評】真白い靴にハミングという四句目までの描写のすがすがしさが一首の要です。結句でそれが夢であると明かされても、言葉になったすがすがしさは失われません。

犀の角その如くにもただ独り歩むと決めて落花を浴びぬ    ...