島根県と松江市は27日、新たに18人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。このうち5人は松江市内の接待を伴う飲食店の利用者と従業員で、県は県内19例目のクラスター(感染者集団)と認定した。県内の累計感染者は1229人となった。
新規感染者の居住地別の内訳は、松江市9人、浜田市4人、出雲市2人、安来市1人、雲南市1人、県外1人。いずれも26日の検査で判明した。
クラスターが発生した松江市内の店舗では23日に最初の感染者が確認され、店に出入りした関係者を検査したところ計10人の陽性が判明した。少人数で複数組の利用があったという。保健所の指導を受けて23日から休業中で、出入りした利用客などが把握できているため、店名は公表しない。
松江市の8月の新規感染者数は26日現在227人となり、2020年4月から21年3月までの1年間に確認された186人を超えた。クラスターは8月だけで3例発生しており、上定昭仁市長は27日の対策本部で、感染防止策の徹底と人が集まるイベントの開催延期、中止、規模縮小の検討を市民に呼び掛けた。
27日午後4時現在の入院患者数は133人で、このうち重症が1人という。確保病床(324床)の使用率は41・0%で、即応病床(258床)は51・6%。宿泊療養者は37人で、自宅療養者は40人。
(多賀芳文)