大田市の戦没者追悼式で戦没者の冥福と平和を祈る遺族ら=大田市大田町、代官山慰霊塔
大田市の戦没者追悼式で戦没者の冥福と平和を祈る遺族ら=大田市大田町、代官山慰霊塔

 戦後80年が経過する中、大田市の戦没者追悼式が23日、同市大田町の代官山慰霊塔であり、日中・太平洋戦争に出征した戦没者の遺族らが恒久平和を祈った。

 遺族十数人のほか、市や市議会の関係者が出席。それぞれに花や線香を手向けて追悼した。出征した父を終戦後のシベリア抑留で亡くした大田市遺族会の三谷和久会長(83)=大田市久手町=は「父に直接会った記憶はなく、戦後は苦しい生活だった。平和ほどよいものはない。戦争だけは絶対にいけない」と話した。

 慰霊塔は1957年11月に市が設置し、旧大田市出身の戦没者1867柱を合祀(ごうし)する。追悼式は市が毎年開いている。

(勝部浩文)