bloodthirsty butchers、最後の2作『NO ALBUM 無題』『youth(青春)』が初アナログ化
bloodthirsty butchers、最後の2作『NO ALBUM 無題』『youth(青春)』が初アナログ化

 bloodthirsty butchersのキャリア最後のフルアルバム2作品『NO ALBUM 無題』(2010年)と『youth(青春)』(2013年)が、アナログレコードとして11月14日に発売されることが決定した。

【写真】bloodthirsty butchersのアーティスト写真 別カット

 1986年に札幌で結成されたbloodthirsty butchersは、唯一無二の音像で日本のロックシーンに多大な影響を与え続けたバンド。2013年にリーダーの吉村秀樹さん(ボーカル/ギター)が死去し、活動休止から12年が経過した現在も、その存在感は色褪せていない。今回アナログ化される2作は、いずれも同バンドのキャリアにおける最終盤の重要作品だ。

 『NO ALBUM 無題』は、1996年の名盤『kocorono』以来14年ぶりにリリースされた通算12作目のフルアルバム。吉村さんが当時抱えていた葛藤や孤独を音像として極限まで突き詰めた作品であり、荒々しさと繊細さ、歪んだギターと静謐(せいひつ)な視点が共存する独特のサウンドが展開される。ジャケットには、夭折の画家・深井克美氏による未完の絵画『ランナー(1978年)』を採用。若き日の吉村さんが愛したこの絵が、バンドの“疾走”を象徴している。

 続く『youth(青春)』は、吉村さんが生前に「最高傑作な音像」と位置づけた13作目のアルバムで、結果的にバンド最後のスタジオ作品となった。当初は石井岳龍監督による“アルバムの映画化”と同時発表が予定されていたが、吉村さんの急逝により実現は叶わず、後に映画『ソレダケ/that's it』(2015年)として結実する形となった。「デストロイヤー」「サイダー」など晩年の代表曲を含む全10曲が収録されている。

 両作ともに2枚組LP、33 1/3rpm、見開きダブルジャケット、帯付きの仕様で、価格は6050円。KING e-SHOPおよびbloodthirsty butchers公式通販サイトにて限定販売され、予約受付もスタートしている。なお、両作同時購入者には特典(内容は後日発表)も用意されているほか、各アルバム購入者にはステッカーの予約特典も付属する。