夜空を彩る花火=松江市東出雲町揖屋
夜空を彩る花火=松江市東出雲町揖屋

 【松江】松江市東出雲町揖屋の揖夜神社の穂掛祭に合わせ28日夜、花火が290発打ち上げられた。新型コロナウイルスの影響で、昨年と同じくちょうちん行列や屋台の出店、神楽は中止となったが、せめて花火だけはやろうと、神社奉賛会が企画し、2年ぶりに夏の終わりを彩った。

 穂掛祭は毎年8月28日に開催。例年だと120発ほど花火を打ち上げて締めくくる。今年は昨年の分も、と倍以上に増やした。奉賛会の山中広己事務局長(70)は「いつものにぎわいはないが、ほんの少しでも祭りの気分を味わってもらいたくて企画した」と話す。

 夕方まで小雨が降ったが、開始時間の午後8時半までにやみ、地域住民が海岸沿いに集まり約15分間、夜空に浮かぶ大輪を眺めた。家族や友人と訪れた会社員、須山有希子さん(31)=松江市東出雲町錦新町=は「花火を見るのは2年ぶり。迫力があったし、なかなか出掛けられない中、家の近くで見られてよかった」と喜んだ。 (黒沢悠太)