55年ぶりの万博に沸いた大阪。江戸時代には日本の商業の中心として「天下の台所」と呼ばれ、東京一極集中が指摘される今も、独自の存在感を誇る。
その大阪には「がめつい」「おもろい」というイメージがつきまとう。それがメディアによって創られた比較的新しい概念だとしたら…。メディア文化史が専門の山本昭宏・神戸市外国語大准教授が、そんな研究を編著『河内と船場 メディア文化にみる大阪イメージ』(ミネルヴァ書房)にまとめた。山本准教授が「大阪らしさ」のイメージを分析するのに着目したのが河内と船場という二つの地域だ。”がめつく”“おもろい”「大阪らしさ」はどのように生まれ、この先どうなっていくのだろうか。(取材・文 共同通信=加藤駿)
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―現在の大阪府東部に当たる河内は長く大阪の街...