映画『君の顔では泣けない』(11月14日公開)に出演する(左から)芳根京子、高橋海人(C)2025「君の顔では泣けない」製作委員会
映画『君の顔では泣けない』(11月14日公開)に出演する(左から)芳根京子、高橋海人(C)2025「君の顔では泣けない」製作委員会

 芳根京子が主演、King & Princeの高橋海人(※高=はしごだか)が共演する映画『君の顔では泣けない』(11月14日公開)において、芳根演じる陸と、高橋演じるまなみ、“入れ替わり”を経験する2人の人生の岐路での一コマを捉えた場面写真が解禁となった。

【場面写真】車内で…神妙な表情を浮かべる芳根京子&高橋海人

 作家・君嶋彼方氏のデビュー作を実写化。物語の始まりは高校1年生の夏。プールに落ちたことがきっかけで体が入れ替わってしまった2人は、180度生活が変わってしまい、クラスメイトとの会話のひとつをとっても戸惑いだらけ。そんな中でも“坂平陸”として生きるまなみは、流れに身を任せて初めての彼女を作ったり…とそつなく過ごしており、そんなまなみに陸はやきもきしながら学生生活を過ごしていた。

 そこから15年、一度も元に戻ることのなかった2人。高校時代、陸にプロレス技をかけてじゃれていた田崎と陸の、初々しくもぎこちない初恋など、彼らにしかわからない秘密を共有しながら、30歳までさまざまな出来事を経験していく。そんな日々が続く中、30歳になった夏、突然まなみが問いかける。「もし、元に戻る方法がわかったって言ったら、どうする?」。

 高校1年生の夏に入れ替わってから、15年間入れ替わったままの人生を生きてきた陸とまなみ。“入れ替わり”というとどこかコミカルな作品の印象が強いが、原作者である君嶋氏が同作を執筆したきっかけは、“入れ替わり”というテーマに興味を抱いた時に「実際にそうなった場合、本人たちはこの上なく大変なのではないか」と考えたことだった。

 「肉体的なこともそうですが、友人や家族はもちろん、本来の自分自身として会えない状況になるわけだから、もっと悩んだり苦しんだりするはず。自分だったらどうするか、なるべくシリアスに向き合って、真剣に書きたいと思いました」と言う君嶋氏は、数ある映画化のオファーの中から、コメディタッチにしないという坂下雄一郎監督のスタンスを聞き、「作品を理解してくださっていると感じ、坂下監督に託そうと思いました」と語る。

 入れ替わりを経験する陸・まなみを演じた芳根と高橋。互いの人生を歩んでいることで、自分の身に起きる出来事に素直に反応することができず、常に葛藤や迷い、戸惑い、切なさなどさまざまな感情を抱く様子を細やかに演じ切った。

 「2人はあまりにも自然で見落としてしまいそうな細かな動きやしぐさまで、陸とまなみという役をただただ生きていただきました。お互いを思いやる気持ち、戻りたいけど戻らないほうがいいんじゃないかという葛藤、本作にそこはかとなく漂う優しさと切なさと温かさはこの作品唯一無二のものだと思います」とプロデューサーも自信をのぞかせる。

 普段は明るい笑顔を見せ、入れ替わった人生を歩んでいながらも、ふとした時に垣間見える一瞬の表情は、その胸の内にさまざまな感情を内包していることを感じさせる。今回解禁されたスチールでも、芳根・高橋の意味深な表情が印象的に切り取られており、それぞれが車の中で自分の“本当の想い”と向き合う一連のシーンも見逃せない。