さまざまなメッセージが込められた作品を眺める来場者=米子市角盤町1丁目、JU米子高島屋
さまざまなメッセージが込められた作品を眺める来場者=米子市角盤町1丁目、JU米子高島屋

 【米子】世界各地に出没する正体不明の芸術家・バンクシーの作品を忠実に再現した版画の展示会が、米子市角盤町1丁目のJU米子高島屋で開かれている。英国の工房が制作した新旧約60点が集まり、来場者が社会や政治への風刺が込められた独特な作品を楽しんでいる。13日まで。

 バンクシーは英国を拠点に、世界中の外壁や橋などに作品を描く素性不明の芸術家として知られ、世界中の美術愛好家から熱狂的な支持を集めている。

 展示会は山陰で初開催となる。ハートの形をした風船に手を伸ばす少女を描写した代表作の「風船と少女」や、火炎瓶の代わりに花束を投げようとする男性を描いた「フラワースローワー」などが並び、来場者が熱心に眺めていた。

 企画したジュビリー(東京都)の角野宏明社長は「これほどの規模数の作品がそろう機会はなかなかない。作品からさまざまなメッセージを感じてもらいたい」と話した。 (中島諒)