家族らに見送られ漁場に向かうカニかご漁船=境港市昭和町、境漁港
家族らに見送られ漁場に向かうカニかご漁船=境港市昭和町、境漁港

 【境港】9月1日のベニズワイガニ漁解禁を前に、漁に従事するカニかご漁船の出漁式が31日、境港市昭和町の境漁港であった。関係者は豊漁と操業の安全を祈願し、乗組員は家族や関係者に見送られ漁場へ向かった。

 境港を拠点とするカニかご漁船は鳥取、島根、新潟3県の10隻で、漁期は9月から翌年6月まで。昨季の水揚げ量は前季比9・2%増の5155トンで、水揚げ金額は3・3%増の19億1700万円。金額は若干増えたが長引く新型コロナウイルス禍で飲食店需要が低調で、コロナ前の6割ほどの額にとどまった。

 出漁式では、水産関係者でつくる境港カニ水揚げ日本一PR実行委員会の越河彰統会長(59)が「境港はカニの水揚げ日本一。コロナの影響は多大だが、一刻も早い収束と無事故、豊漁を祈る」とあいさつ。伊達憲太郎市長は「初夏のクロマグロに続きベニズワイガニの季節がやってきた。全国の消費者に届けるため関係者が一丸となり頑張る」と話した。

 境漁港への初水揚げは1週間から10日後の見通し。 (園慎太郎)