秋篠宮家の長女眞子さま(29)が、婚約が内定している小室圭さん(29)と年内に結婚される方向で準備を進めていることが1日、政府関係者への取材で分かった。金銭トラブルの批判がある小室家との縁談を考慮し、宮内庁は、皇室としての結納などに当たる関連儀式を執り行わない方針で調整している。眞子さまは結婚後、小室さんが暮らす米国での生活を視野に入れているという。
儀式をせずに結婚すれば戦後初めてで、極めて異例な対応だ。皇室を離れる際に国から支給される一時金は最大で約1億5千万円とみられるが、眞子さまは金銭トラブルへの批判を踏まえ、辞退する意向という。宮内庁は結婚に際し、2人が心境を説明する機会を設けることを検討している。
関係者によると、結婚を進める理由に、小室さんが米国の法律事務所へ就職する見通しとなり、生活基盤の確保にある程度めどが付いたことがある。
女性皇族の結婚は通例、一般の結納に当たる「納采(のうさい)の儀」や、結婚前に天皇、皇后両陛下にあいさつする「朝見(ちょうけん)の儀」が催される。こうした儀式は実施せず、婚姻届が自治体に提出される見通し。
一時金は皇室経済法で規定され、結婚などで皇室を離れる皇族が品位を保つために支給される。首相や衆参両院議長らによる皇室経済会議で額が決まるが、辞退は前例がなく、法的に可能かどうか政府内で協議する。
政府は皇族の減少が進む中、女性皇族が結婚後、皇室に残る案も検討している。眞子さまの結婚は、今後の議論にも影響しそうだ。
眞子さまと小室さんは2017年9月に婚約内定した。だが、小室家の金銭トラブルを指摘する週刊誌報道が相次ぎ、宮内庁は18年2月、関連儀式の延期を発表した。
眞子さまは20年11月に公表した文書で、結婚は「生きていくために必要な選択」と強い思いを明かした。秋篠宮さまは同月の誕生日記者会見で結婚を「認める」としつつ、国民の多くが納得する状況ではないとの認識を示していた。
小室さんは今年4月、トラブルを詳細に説明した文書を公表した。7月に米ニューヨーク州の弁護士試験を受け、12月中旬までに結果が発表される。