自民党の森山国対委員長(左端)に抗議の声明文を提出する野党4党の国対委員長ら=2日午前、国会
自民党の森山国対委員長(左端)に抗議の声明文を提出する野党4党の国対委員長ら=2日午前、国会

 立憲民主党の安住淳国対委員長らは2日、自民党の森山裕国対委員長と国会内で会い、自民総裁選前の臨時国会召集要求を菅政権が拒否したことに抗議する野党4党の声明文を提出した。「明白な憲法違反であり、国権の最高機関としての役割を放棄するに等しい」と批判した。総裁選への注目が集まる中、政権追及を強化し、野党の存在が埋没するのを回避したい考えだ。

 立民のほか共産、国民民主、社民各党の国対委員長が名を連ねた。新型コロナウイルスの感染拡大に触れ「速やかに召集し、補正予算をはじめとする措置を取ることが必要不可欠だ」と訴えた。

 提出後、安住氏は記者団に「危機的な状況を議論する臨時国会は開くべきだ。政治が停止し、感染対策を怠っている与党の責任は非常に重い」と強調。森山氏は「臨時国会でなければいけないのか、別なやり方はないかは少し検討する」と述べた。加藤勝信官房長官は記者会見で「引き続き与党とよく相談したい」と語った。

 野党は、憲法53条に基づく臨時国会召集の要求書を7月に提出した。その後、9月7日から10日間の会期で開くよう自民に求めた。