【短歌】 宮里 勝子選 

老眼鏡新調すればグローブの様に大きく見えるわが手よ      飯 南 塩田美代子

 【評】ダイナミックな表現は目の前が明るくなった感じを表していて、新しい眼鏡と出合えた喜びが伝わります。グローブが効果的。

代々の古い桑カゴ焚き上げる火炎は盛り労苦を偲ぶ        雲 南 熱田 保政

 【評】養蚕をされていた先祖を思いながら、桑を入れる大きな竹籠を始末している心境は計り知れない。燃え盛る炎の中に家族との思い出も消えていく思いがするのでしょ う。

六月の梅雨明け猛暑容赦なく老いたる吾の体...