「大蛇」を鑑賞する外国人参加者=浜田市黒川町、石央文化ホール
「大蛇」を鑑賞する外国人参加者=浜田市黒川町、石央文化ホール

 外国人向けの石見神楽公演とワークショップが1日、浜田市黒川町の石央文化ホールであった。参加者が外国語字幕などを通じて石見神楽に見て触れて、島根が誇る伝統芸能の学びを深めた。

 島根県立大浜田キャンパスの江口真理子教授(コミュニケーション学)が市との共同研究の一環で企画した。会場前方2カ所で外国語字幕を流し、複数カ国語の解説資料を配った上で公演。口コミなどで集まった外国人約25人の理解度などを調べた。

 江口教授が石見神楽の歴史を紹介した後、女子神楽同好会「舞姫社中」が石見神楽の代表演目「大蛇(おろち)」を披露した。参加者は、間近で繰り広げられる立ち合いをスマートフォンで撮ったり、手をたたいたりして鑑賞した。蛇胴を身に着ける体験会もあり、舞姫社中のメンバーに教わりながら技を練習した。

 ブラジル出身で出雲市在住のインスタグラマー、楽得エリカさん(40)は「字幕でより理解できた。写真はSNS(交流サイト)で発信したい」と笑顔だった。江口教授は「複数の国の人にたくさん参加してもらえてよかった」と話した。(中村成美)