19、20日の2日間にわたる大阪・関西万博の石見神楽公演が幕を閉じた。計4回の公演では、55年ぶりの万博公演にちなみ、55頭の大蛇(おろち)が登場する「大蛇」など4演目が披露され、いずれも約1900席が埋まった。見届けた関係者は万感の思いに浸り、初めて目にした観客は伝統が脈々と受け継がれる浜田に思いをはせた。

 「大蛇55頭の演出は勇気ある決断だったと思う。立派に盛り上げてくれた」。13頭を披露した1970年の大阪万博で演出に関わった石見神楽長澤社中の長冨幸男代表(79)は...