ベルトコンベヤーで次々と流れてくる富有柿を選別する作業員=鳥取県南部町市山、JA鳥取西部あいみ選果場
ベルトコンベヤーで次々と流れてくる富有柿を選別する作業員=鳥取県南部町市山、JA鳥取西部あいみ選果場

 【南部】甘柿の王様と称される「富有柿」の鳥取県内最大の産地、南部町で6日、今シーズンの出荷が始まった。JA鳥取西部あいみ選果場には町内や米子市、伯耆町の生産者から新鮮な柿が持ち込まれ、作業員らが選別や箱詰め作業に追われた。

 昨年猛威を振るったカメムシの発生量が今年は少なく、昨年比では1・8倍、平年並みの1万8千ケース(1ケース10キロ)の出荷を見込む。12月初旬にかけて、山陰両県を中心に京阪神や山陽方面でも販売される。県産の富有柿は日持ちが良く海外からの引き合いもあるといい、冷蔵処理してタイへの輸出も予定する。

 初日は同JA米子・あいみ果実部に所属する約80戸の生産者が計約800キロを持ち込んだ。大きさや色づきを基準と照らし合わせ、赤秀、青秀、優の3等級と、5L~M玉の6階級の大きさに選別した。

 同部の長谷川彰一部長(64)は「今年は大きな問題もなく、計画通りおいしい柿が出せそうだ」と話した。

(中村和磨)