岐阜県飛騨市ののどかな山間部で2022年8月、古民家が全焼した。人は住んでおらず、当初、漏電などによる電気火災の可能性が高いとみられた。被害に対しては、火災共済金などとして7000万円超が支払われたという。
だが、火災の後始末に関わった業者には、気になる点があった。それは、家の購入者らの様子から感じられた。業者は振り返る。「(彼らは)警察の調査結果や、消防の見解を気にしていた」
古民家の購入額は約200万円。それに比べて、受け取ったとされる共済金は異様に高額にみえる。不可解なことが多い火災から浮かび上がってきたのは、元保険調査員による「錬金術」の可能性だ...












