民放キー局系のBS5局が2027年、超高画質の4K放送から撤退する方針を固めたことが、各キー局幹部への取材で分かった。2018年の開局以来、赤字が続いているためだ。代わりに、4Kで制作した番組を、比較的低コストのインターネットで配信することを検討している。

 4K放送を推進してきた総務省も、有識者会議で5局の方針を事実上追認した。BS4KはNHKと通信販売専門局の計3チャンネルだけになる見通しだ。「次世代のテレビ」と鳴り物入りで始まった4K放送は、なぜつまずいたのか―。(共同通信編集委員 原真)

 

 ▽ハイビジョンの4倍きめ細かい

 4Kは高精細度映像の規格の一つだ。テレビ画面を構成する粒のような「画素」の数が、地上放送などのハイビジョン(2K)...