土砂に埋まった車から負傷者を救助する訓練に取り組む参加者=安来市赤江町
土砂に埋まった車から負傷者を救助する訓練に取り組む参加者=安来市赤江町

 7月の記録的な大雨を受け、安来署が2日、大雨と地震の複合災害を想定した建設業者との合同救助訓練を安来市内で行った。島根県警機動隊などを含め約30人が参加し、土砂崩れ現場で生き埋めになった人を救出する方法や情報伝達の手順などを確認した。

 訓練は、大雨の影響によって地盤が緩んだ状況下で地震が発生し、走行中の車両2台が道路のり面の土砂崩れに巻き込まれ、ドライバー2人が生き埋めになったと設定。県安来建設業協会の協力を得て、中島建設(安来市赤江町)の資材置き場を会場に開いた。

 通報を受けて、市と災害時の応援協定を結ぶ建設業協会員が大型重機を使い、道路をふさいだ土砂の山を撤去。機動隊員と署員が現場にたどり着くと、小型重機とスコップで車両を覆う土砂や倒木を取り除き、負傷者に見立てた人形2体を車内から助け出した。

 安来署の井上耕二副署長は「今後も関係機関との官民連携を強め、災害時の対処能力を高めたい」と話した。 (渡部豪)